ホラー映画は好きだけれど、そういえばスラッシャー系はあまり観たことがなかったな…と思い「まずは有名どころから!」と選んだのが本作。
今ではすっかり王道となっている展開を存分に楽しめて、まさにホラー映画の原点のひとつと言える作品でした。
以下、感想をまとめてみます。
ネタバレが含まれておりますので、閲覧の際はご注意ください。
シリーズ初見でも分かりやすい
最初は、同シリーズの作品数が予想以上に多すぎて「ここから入っていいのか?」と少し不安になりながらも、2009年版を観てみました。
ですがストーリーについていけなくなるようなことはほとんどなく、最後まで十分に楽しめました。
序盤でジェイソンが何者なのかをザックリ説明してくれる上に「序盤からやたらヘイトを稼ぎまくる若者グループが、次々と惨殺されていく」という、ホラーのお約束をしっかり押さえてくれているので、とにかく分かりやすい構成です。
それでいて本作の場合「主人公サイドは生き残る」という他作品の定番が通じない事から、先が読めない面白さもあります。

「え、そこも殺られるの?!」と普通に驚かせてくれます。
ストーリーとしても、登場人物の掘り下げや必要な伏線が最低限に抑えられているので、シリーズ初見で置いていかれる事はありません。
とにかく頭数を集めて、後はジェイソンがやりたい放題!
という大変分かりやすく潔い内容になっています。
そのためハロウィンが近い今の時期にピッタリなホラー!!と言いたいところですが、若者グループによる性描写(胸が丸見えになる程度のレベル)が想像以上にガッツリあるので、人と気軽に観るのには向かなそうです。

そして性描写が挟まると、お約束のようにジェイソンが駆けつけてきます。ある意味死亡フラグですね。
ジェイソン=チェーンソーだと思い込んでいた
恥ずかしながら、もともと私の中でジェイソンは「自分の縄張りに入ってきた人間を、チェーンソーで皆殺しにしてくる」程度のイメージしかありませんでした。
しかし実際に観てみると彼はナタや斧を使っており、そもそもチェーンソーを使うシーンなど1度もありません。
それどころか弓矢でヘッドショットを決めたり、トラバサミに引っかけた人間を囮にしてさらなる獲物をおびき寄せたりと、あらゆる武器や罠を使いこなす場面が目立ちました。
パワーでゴリ押すタイプかと思いきや、実際には戦術的な一面も目立ったのが、意外で面白かったですね。
その上、不死身のような能力もあるらしく、終盤ジェイソンを倒して湖に沈めたかと思いきや、ラストで当たり前のように蘇ってきます。
もうフィジカルが強いなどという次元ではないです。

このラストで今の彼は人間なのか、それとも別の存在なのか分からなくなってきました。
しかしそうなると、何故いままで私は「ジェイソン=チェーンソー」のイメージを持っていたのでしょうか?
気になってネットで検索してみると、同じ勘違いをしていた人が多かったようです。
どうやらこの誤解の多くは『悪魔のいけにえ』に登場する殺人鬼・レザーフェイスのイメージが原因との事。
レザーフェイスはマスクをかぶりチェーンソーを振り回す姿が有名で、それがジェイソンと混同される要因になっていたのだそうです。
私自身『悪魔のいけにえ』は気になっていたものの未視聴だったので、今回の誤解を機にホラー映画の名作をもう一度チェックしてみたくなりました。
最後に
最後の最後で、まさかのカムバックを見せてきたジェイソンにより、唯一生存したと思わせた登場人物たちの安否が、一瞬で不明になってしまいました。
調べた限りでは、本作の続編は製作されておらず、公式設定でもその生死について語られてはいなさそうです。
こういうラストの余韻と不明な結末も、ホラー映画らしい魅力のひとつかもしれません。
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