先日ホラー映画を観た反動で、心が可愛いものを求めた結果、すみっコぐらしの映画をイッキ見してしまいました。
ちょうど今年の秋にも新作「すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ」が公開されるらしいので、予習にも丁度良かったです。
以下、ネタバレが含まれておりますので、閲覧の際はご注意ください。
とびだす絵本とひみつのコ
すみっコ達が童話の世界へと迷い込むストーリー。
実は3作目の『ツギハギ工場のふしぎなコ』だけは公開当時に映画館で観ていたので、
「すみっコぐらしって、キャラクターの設定からストーリーまで意外と重いんだな」
ということは知っていたんです。
しかしまさかシリーズの中で今作が最もヘビーな内容だったとは思いもよりませんでした。
中盤まではすみっコ達の可愛さに癒されながら観ていたのですが、終盤にかけて雰囲気が一変。
怒涛のように感情を揺さぶる展開が続き、ラストはまさかの別れを見せられ、引くほど号泣しました。
特に心を抉られたのはすみっコ達が出口の穴?を通って元の世界に帰るシーン。
仲間の証としてみんなで身につけていた「花」だけが一緒に通れず、ぽろっと散ってしまうこの描写が、容赦なくひよこ?にすみっコ達との永遠の別れを突きつけているようで、観ているこちらがしんどかったです。
ひよこ?には何の落ち度も無いのが、また苦しいです。
その後、泣きながらエンドロールを眺めていたところ、脚本を担当されていたのがゲームなどで名前を耳にした事がある「ヨーロッパ企画」の方だったことに気づきました。
劇団なので脚本に関わる方がいらっしゃるのは当然なのですが、まさか『すみっコぐらし』の脚本まで手がけていたとは思わず、泣きながら衝撃を受けていました。
3作目のツギハギ工場でも、脚本を担当されているようです!
青い月夜のまほうのコ
5年に1度 、青い大満月の夜にやってきて夢を叶えてくれる5人兄弟の魔法使い。
しかし月へ帰る際、兄弟のすえっコ・ふぁいぶと間違えられて、まさかのたぴおかが月へ連れて行かれてしまう。
残されたふぁいぶは、とかげをはじめとしたすみっコ達と共に生活する事になるが……というお話。
前作と比べるとそこまで重い展開はありません。
しかし今作は夢をテーマにしたストーリーである事から
「魔法使いのふぁいぶには夢が理解出来ないので、叶わぬ夢に悩み続けるすみっコ達を不憫に思い、善意で夢を消す魔法をかけてしまう」
という、まあまあエグい展開はしてきます。
夢を失ったすみっコたちは、まるで別人のような性格になってしまいました。
その様子を通し「夢こそがその人らしさを形作っている」というメッセージを伝えてくれるのですが、中でもパンチが効いていたのが「いつか誰かに食べてもらいたい」という夢を持っていたとんかつ。
夢を失った彼は、三角コーナーをかぶり
「どうせ生ゴミだし」
と、すっかりやさぐれてしまうのです。
独特すぎるやさぐれ方です。
最後に余談ですが、今作のエンドロールにはなんとひよこ?がサプライズで登場します。
同じタイミングで1作目を見ていたので、これはかなり嬉しいサプライズでした!
やはり公開当時もひよこ?に対する反響が大きかったのでしょうか。
ツギハギ工場のふしぎなコ
謎のおもちゃ工場で出会ったくま工場長に誘われ、おもちゃを作る事になったすみっコ達のお話。
映画館で初めて観たときは「くま工場長、めっちゃかわいいな。どんなキャラなんだろう？」と楽しみにしながら観ていました。
それが罠でした。
はじめはすみっコぐらしでは珍しい、褒め上手でポジティブなキャラかと思っていたのですが、一緒におもちゃを作っていく内にだんだんと様子が変貌。
日を追うごとにすみっコ達は無茶なノルマを課せられ、毎日おもちゃを大量生産し続ける生活に疲れ果てていきます。
更に毎日MVPを決める制度が導入され、すみっコたちの間に明確な格差が生まれていく様子まで丁寧に描かれています。完全にブラック企業です。
しかしそのブラックぶりに気を取られていたのもあり、途中で何度か挟まれるしろくまの過去編で伏線が仕込まれていた事にまったく気が付きませんでした。
おかげで終盤の伏線回収に、完全にやられてしまいましたね。
今回も素晴らしい脚本です。
しろくまが持っていた人形の正体を知った瞬間「あっあああああ!!!この形は確かに!!!」と叫びたい衝動を必死で抑えていました。
最後に
どの作品も本当に面白くて、今年公開予定の新作への期待もますます高まりました。
映画オリジナルキャラクターの存在はもちろんのこと、これまでの作品では
ぺんぎん？→とかげ→しろくま
と毎回キーマンとなるすみっコがいるのも見どころの1つだったので、今作はねこととんかつ、どちらがキーマンになるかも気になります！
あらすじにはとんかつとえびふらいの名前があがっていますね!
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